岐阜･愛知の工務店 注文住宅専門

回答講師　髙木
平成21年10月から、住宅瑕疵担保履行法（一般的には10年保証と呼ばれています。以下10年保証。）という法律が始まりました。
この法律では、住宅を建築中に、検査機関から検査専門の検査員が工事現場に来て2回の検査をします。
もし工務店が倒産をしても、検査機関が責任を持って新築後10年間保証をしてくれる法律です。

基礎配筋検査と構造体検査の2回を行いますが、次のような場所を検査します。

1回目基礎配筋検査（検査風景写真1）
基礎配筋検査では、住宅を支える基礎の部分が、コンクリートを打設して中の配筋が見えなくなってしまう前に、しっかり組まれているか、指定通りの鉄筋が使われているかなどを検査します。

2回目構造体検査（検査風景写真2）
構造躯体検査では、壁などが施工されて中の骨組みが見えなくなってしまう前に検査をします。
柱と土台、または柱と梁（横向きの材料）などのつなぎとめる金物がしっかり入っているか、設計通りの位置に柱や筋交いが入っているかなどを検査します。
雨漏りを防ぐ防水の部分では、住宅の壁の下地に貼られている防水シートが破れていないか、また継ぎ目の重ね合わせがしっかりとられているかということも検査します。

このような法律が出来た事は、これから家作りをされる方には、安心できて良いことだと思います。
ただし、法律面では一歩前進ですが、10年保障の検査で注意して欲しい点がありますので、少しお伝えさせて頂きます。

【注意点】
それは、例えば工務店の営業マンが「当社の住宅は10年保証で、2回の検査をしていますから、地震に強いです。」と言ったとします。しかし、10年保証の2回の検査は、建築基準法上の最低限の検査だけしかしませんので、地震に強い住宅である証明にはなりません。
つまり、10年保証の2回の検査は、建築基準法上の最低限の耐震性をクリアしているだけの住宅ということですので、注意してください。

それでは、参考までに羽田建設の住宅の検査のお話もさせて頂きます。
弊社は、長期優良住宅という、より基準の厳しい住宅を建てており、更に厳しい検査を受けています。具体的に言うと、検査用に検査機関に提出する書類の量が大きく違いますし、検査の質も違います。言葉では説明がしにくいので、完成見学会や構造見学会等にご参加して頂くと、わかりやすい資料も準備していますので、時間があればご参加下さい。

最後に、構造見学会の時に多い質問で、金物を釘で取り付けていると思っているお客様がたくさんみえます。
実物は、構造計算による地震力と台風力に応じて、写真3のようなスクリュー釘で金物の取り付けをしており、構造見学会で実物を見て頂けるのでご参考までにお伝えさせて頂きました。